スペイン語の動詞は、形を変える(活用する)ことによって、「
法(発話内容に対する話者の態度を示す文法用語です。話していることを事実そのものとして認識しているのか、そうではないのかを示します)」「
時制(いつ)」「
人称・数(誰が)」という情報を表すようになっています。
comerは「昼食をとる」という意味の自動詞の不定詞
1を例にみてみましょう。"com"の部分を「語根」と呼び、これが「昼食をとる」という意味を示しています。"er"の部分を「語尾」と言い、これを変化させる(活用させる)ことによって、さまざまな情報を加えます。なお、動詞の不定詞の語尾は ar / er / ir の3種類だけです。
- 例:「わたしは12時に昼食をとります」(直説法・現在・1人称・単数)
- Como a las 12.(comerの語尾erを外し、「直説法・現在・1人称・単数」を示す語尾 o を加える。"a las 12" は「12時に」という意味)
活用のパターンにはいろいろなものがあり、comer < comoのように、活用形から不定詞が推定しやすいものもあれば、活用形と不定詞がかけ離れた形のものもあります。
紙の辞書であれば巻末に活用表がまとまって掲載されています。スマートフォンやタブレットにインストールした辞書アプリ、また電子辞書の場合は、動詞不定詞から活用表にジャンプできるようになっています(一部に例外あり)。また、iOSやAndroid用には、動詞活用形だけを提示するアプリがあります。以下に挙げるのは一例です。自分で使いやすそうなものを探してみて下さい。
Spanish Verbs Lite (iOS)Conjugate Spanish Verbs (Android)
1. スペイン語のinfinitivoのことです。日本語では、不定形、
原形、基本形、辞書形という言い方もあります。「不定形」と言った場合は、現在分詞や過去分詞を含むこともあります。また、英文法で「不定詞」と言えば<to+infinitive>ですが、スペイン語では <infinitivo> だけを指すので注意してください。